【レポート】銀行QR決済に“ビットコイン払い”の橋をかける——「Openpleb Workshop BOB Space x TBB」
今回のTBB × BOB Spaceのワークショップで紹介されたのはOpenPlebというオープンソースプロジェクトです。韓国出身のビットコインエンジニア「JM」が、懇切丁寧にcashuの実演やプロジェクトの説明をしてくださいました。
Open Plebとは
「お店側は何も変えない」
それなのに、支払う側はビットコインで参加できる。
多くの国や地域では、日常の支払いが銀行口座ベースのQR決済に大きく寄っています。一方、旅行者や短期滞在者が同じ決済を使おうとすると、口座開設・本人確認など、ハードルが一気に上がります。
OpenPlebのポイントは、店舗の決済体験を変えないことです。
- 店舗は、これまで通り銀行QRで受け取るだけ
- 旅行者など支払う側は、ビットコインで支払いに参加できる
- その間を、P2Pの参加者がつなぐ
つまり「店舗がビットコインを受け取る」仕組みではなく、店舗はあくまで銀行決済で受領し、ビットコインは利用者同士(P2P)で精算するという設計です。
※なおOpenPlebは現時点では開発途中の実験的プロジェクトとなります。
Maker・Taker・Bondで回すP2Pモデル
OpenPlebでは、主に次の3者が登場します。
- Maker:銀行QRの支払いを「ビットコインでやりたい」人(支払い依頼者)
- Taker:その支払いを「代わりに実行して」ビットコインを受け取りたい人(立替実行者)
- 店舗:いつも通り、銀行QRで受け取るだけ
流れは次のイメージです。
決済フロー
- Makerが店舗の銀行QRを読み取り、「この支払いをお願いしたい」とオファーを出す
- Takerがそのオファーを引き受け、銀行アプリ等で実際に店舗へ支払いを行う
- Takerがレシート等の証跡(支払い完了の証拠)を提示する
- Makerが着金を確認できたら、Lightning NetworkでTakerへビットコインを支払い、精算完了
このやり取りを支える上で重要な要素がBond(担保)です。
Bondとは
Bondには、Cashu(Chaumian eCash)と呼ばれる仕組みが使われています。Cashuは、発行体にユーザーがビットコインをデポジットした分だけ受け取るデジタルトークンで、他人に譲渡できる「電子現金」のような仕組みです。
OpenPlebでは、このCashuトークンをBondとしてロックし、取引が正しく完了した場合に返却される仕組みを採用しています。これにより、MakerやTakerが不正を行うと自分のBondを失うため、誠実に行動するインセンティブが働くよう設計されています。
まとめ
今回のワークショップでは参加者全員でcashuを実際に触れることができたのは非常に良い体験でした。それからこのようなプロジェクトを進めているエンジニアとの交流は、普段得られない知識や経験を与えてくれる貴重な機会となりました。
TBBではこのような社内勉強会を一般の方にも開放していますので、ぜひご活用ください。
JMさんに心から感謝を!
BOB Space Bangkokの紹介
BOB Space Bangkokは、バンコクのワッタナー(Watthana)エリアにある「Build On Bitcoin(BOB)」を掲げた、ビットコイン特化型のコミュニティスペースです。コワーキングや学習会、ミートアップ、ワークショップなどを通じて、開発者やエンジニア、支持者が集まり、知識共有や実践的な議論が行われています。
特徴として、暗号資産全般を広く扱うのではなく、Bitcoin Onlyの方針を打ち出している点が挙げられます。英語とタイ語が混ざり合う国際的な雰囲気も魅力で、滞在者にとっては「現地のビットコインコミュニティに接続できる場所」として機能しています。
詳細はこちら:bobspaces.net

