【レポート】Web3事業者のためのビットコイン勉強会


国内Web3事業者の視点からビットコインの可能性や課題などについて議論し、具体的な事例やソリューションの紹介、ビットコイン専門事業者との交流を目的とする勉強会となりました。ビットコインカストディ、ビットコインイールド、ビットコインRWA、ビットコインL2などのテーマが扱われ、Web3事業者にとってビットコイン事業推進の具体的なアクションに繋がったのではないでしょうか。

究極のビットコインカストディ 最先端の技術と事例​

 

スピーカー

SBI VC Trade CTO 池田英樹
ビットバンク CBO ジョナサンアンダーウッド
Blockstream Japan Lead 東晃慈

このセッションでは、暗号資産を安全に保管する「カストディ」の難しさが焦点でした。セキュリティにおいて重要なのは、特定のハードウェア(LedgerやTrezorなど)の品質ではなく、それを、誰が、どのように使用・管理するかという「運用体制」とのことでした。オペレーションミスやアドレスのすり替えといった、ハードウェアとは関係ない部分でリスクが生じるため、人間とソフトウェア、物理的な施設へのアクセス制限を含む総合的な管理が求められるとのことでした。
また、政府が暗号資産の保管を担う「Japan Cold Wallet」構想については、政治的判断(予算会議など)がセキュリティに悪影響を及ぼすリスクがあるため、みなさん政府が直接運用主体になることへの強い懸念を持っていました。市場価格に基づいた適切なセキュリティ対策は企業が担い、政府は監査役に回るべきだという見解が示されていました。

 

国内取引所のビットコイン戦略 〜ライトニングネットワークとビットコインイールド〜

 

スピーカー

ビットポイントジャパンCEO 中田健
Kudasai 共同創業者 脇田洋平
日本ビットコイン産業 ライトニング事業部長 加藤規新

このセッションでは、ビットコインや暗号資産への利回りへの需要と、ライトニングネットワーク導入についてが焦点でした。Web3業界でビットコインへの関心が高まる中、ビットコインを単に貯蓄するだけでなく、そのセキュリティ基盤を利用して利回りを得たいというニーズがあるそうです。
ビットポイントは、手数料を削減し、送金速度を向上させるライトニングネットワーク技術の導入検証を進めているそうですが、この技術を国内の顧客に提供するためには、国際的な送金ルール(FATFのトラベルルール)や日本の法規制(特に本人確認や資産保管のルール)いった多くの課題を一つ一つクリアしていく必要があるとのことでした。
ビットコインが決済手段として普及し、そのネットワークを広げるためには、もちろん、保有することで価値が上がるという利点もあるけれど、ライトニングネットワークなどを利用し使われることこそがビットコインの普及を後押しする重要な要素の一つではないかという話も出ていました。

 

RWA、ステーブルコイン基盤としてのビットコイン

 

スピーカー

Progmat 代表取締役 齊藤 達哉
IndieSquare CEO 星野裕太
三井物産デジタルコモディティーズ株式会社取締役 辰巳喜宣

このセッションでは、不動産や債券などの「現実世界の資産をデジタル化する技術(RWA)」と、価格が安定した暗号資産であるステーブルコインの未来について、そしてそれらを支える基盤としてビットコインがどう関わるかが焦点でした。
海外と日本でこのデジタル化の流れが大きく異なっているとのことでした。海外では、すでに暗号資産を積極的に使っている人たち(オンチェーン投資家)が、ステーブルコイン(例:JPYC, Tether USDt)や金利のつくデジタル証券を開発し、市場をリードしているとのことでした。一方、日本では、銀行や証券会社などの伝統的な金融機関が主導し、不動産や会社の債券をデジタル化する取り組みが先に進んでいます。これは、日本の多くの顧客が既存の金融サービス利用者(オフチェーン投資家)であるためとのことでした。
日本のステーブルコイン発行においては、銀行預金のように直接扱うのが規制上難しいため「信託」という法律上の仕組みを使って、国の厳しいルールに対応しようとしているとのことでした。ビットコインの強固なネットワークが、新しいデジタル資産の信用を保つためにも重要になってくる可能性がある、という話も出ていました。

Web3事業者のためのビットコイントレジャリ戦略

 

スピーカー

ANAPホールディングス 代表取締役社長 川合 林太郎
Girls Onchain CryptoBaby

このセッションでは、上場企業が会社の資産としてビットコインを保有する「トレジャリー事業」について、ANAPホールディングスの事例をもとに、その戦略と課題が語られました。
ANAPホールディングスは、EC事業の失速やコロナ禍を背景に厳しい財務状況を経験する中で、企業としてどのような資産を持つべきかを再考し、ビットコインの長期保有を選択したと説明されています。ビットコインについては、国家や企業といった既存の枠組みに依存しない価値を持つ資産であると捉えていることも述べられていました。

一方で、上場企業がトレジャリー事業を継続するには高いハードルがあることも共有されました。監査法人の承認をはじめ、会計処理や評価方法への対応、さらには社内外の関係者が長期保有の前提を共有することが不可欠になります。そのため、短期的な価格変動に左右されない、経営として一貫した方針と長期的な視点を持ち続けることが重要である、という結論に至っていました。


主催

​Diamond Hands


ビットコインに特化したビジネス開発企業。特に海外のトップレベルのビットコイン企業と連携しており、日本国内での事業展開、共同事業開発を専門としている・


後援


Kudasai

​株式会社Kudasaiは、2020年に日本最大級の暗号資産コミュニティ「KudasaiJP」から誕生しました。web3関連の企業やプロジェクトの成長を支援し、ブロックチェーン開発、アドバイザリー、コミュニティ拡大など多面的なソリューションを提供しています。さらに、技術子会社の株式会社Omakaseを通じて、技術提供やバリデータ運営も行っています。



Blockstream


ビットコイン技術開発で世界有数の知見を持つ総合ビットコインカンパニー。

  • 日付: 2025年11月21日
  • 時間: 13:00 - 17:00 (Asia/Tokyo)
  • 会場: Tokyo Bitcoin Base

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